僕は魚以外の動物性食品を自宅では食べませんが、特に痩せたいという願望があるわけでありません。
もちろん太りたいとは思いませんが。
というわけで、今回は動物性たんぱく質のおさらいと、深堀りです。

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■動物性たんぱく質はやっぱり怖い
ちなみに、ダイエットとは英語で、減量する
という意味もありますが、それが主で使われるのは日本だけです。
ある意味で和製英語のようなものです。
本来は健康的な食事や食事療法を実施するという意味を持ちます。
僕は、むしろこちらの意味の方が、体重を気にさせない意味をもつポジティブな雰囲気であり、とても好きです。
□肉、魚を食べる意味
僕が動物性食品を避ける理由は、ちまたにあふれている動物性脂肪による身体への影響よりも、
動物性たんぱく質による将来的な病気を心配しているところがあります。
動物性たんぱく質が日本に積極的に取り入れられるようになってから数十年経ちますが、
さまざまな病気の理由がアメリカンフードのせいといわれることもあります。
もちろんそういった側面もあるでしょう。
そして、三大栄養素の1つたんぱく質を効率よく摂るために、魚より安価な動物性食品がスーパーのお肉売り場を赤く染めていますね。
そして小学校の給食には、必ずと言っていいほど牛乳がついてきており、僕らの病院でも当たり前のようにマーガリンや牛乳が食事についてきます。
もちろん身体の構成要素としてたんぱく質は重要です。
でもそれは必要量だけの摂取ですか?
なぜあまりたんぱく質の種類について語られないのか。
そこにはおそらく、生産性や経済的な問題があると思います。
アミノ酸として吸収させるのと、それよりも大きい形、アミノ酸がある程度の長さを持って吸収させれるのだと、意味合いが変わってきます。
が、長くなるのでここでは話しません。
重要なのは、動物性たんぱく質は人間の身体を構成するたんぱく質の形ととてもよく似ているということ。
それを理由に、吸収後に効率よく使われることが良しとされてきましたし、大量にたんぱく質を摂取でき、身体が大きくなりやすいことが戦後の食生活を変化させてきました。
しかし、最近の研究では、効率よく吸収されてしまう動物性たんぱく質のその特徴が病気の原因となっているのではないか、ということが示唆されているのです。
それはなぜか。
それは、いくら似ていても、いずれ身体の一部になるにしても、人間の身体からみたらそれまだ、ただの「異物」なのです。

□材料になるかは身体が決める(脳じゃない)
地球上に済む動物の身体の機能で最も高等な能力は、「免疫力」だと言われています。
ばい菌を倒す、とかの。それです。
本来、免疫機能は、体の外にある異物に反応して、敵か味方か、有害か有益かを判断し、必要であれば排除を試みます。
花粉やハウスダストなどのアレルギー反応も、その反応1つと言われています。
食されたたんぱく質が吸収され、異物として排除、攻撃をしたとしても、僕らは痛くもかゆくもありません。
細菌やウイルスなんかであれば、大変重要な働きでもあります。
先ほども出ましたが、動物性たんぱく質の特徴として、人間のもつたんぱく質の構成と似ていると言われています。
これがどういうことかわかりますか?
そう、仮に異物だと反応された動物性たんぱく質と似た形のたんぱく質が人間の身体にもある場合、
免疫機能は食べた本人の身体も一緒に攻撃してしまうことがあるのです。
□体は水とたんぱく質でできているのだから
実はこれが自己免疫性疾患の原因ではないかと言われています。
それが食べた肉の量が原因となるか、種類が原因となるかはわかりません。
自己免疫性疾患…特に多くみられる自己免疫疾患に関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(ループス)、そして血管炎があります。このほか、自己免疫反応によるものと考えられている疾患には糸球体腎炎、アジソン病、混合性結合組織病、多発性筋炎、シェーグレン症候群、全身性進行性硬化症、そして一部の不妊症があります。
加えてがんの原因も動物性たんぱく質が原因ではないかということも言われてきています。
大規模な地域を対象とした栄養調査で、肉食が多い地域の方が、少ない方に比べてがん発症率が明らかに多かったというデータが出たという情報があります。
(第二のマクガバン・レポート報告)
料理の仕方によって発ガン性物質が発生するとか、そういったことは加味されていませんが、食べない方が良いかもしれない理由はどんどん出てきているのです。
そして食べなきゃいけない理由は、実はそんなに多くない。
そうしたらあとは選択の問題ですよね。
筋肉をつけるにしても、吸収率のいい動物性たんぱく質よりも、ゆっくり吸収される植物性たんぱく質の方がいいのではないかとも思っています。
同じ理由で吸収率のいいサプリメントやプロテインも僕はクエスチョンがつきますが、ここは勉強不足なので触れません。
よく人間の体はほとんどが水だから安全な水を、といいますが、僕からしたら、水と同じくらいたんぱく質も重要だと思っています。
体を構成する筋肉、皮膚、骨、血液成分、ホルモンや免疫成分など、ほとんどたんぱく質です。
それらを構成する材料となるたんぱく質が良質じゃなきゃいけないに決まってるじゃないですか。医学的な根拠はまだ浅いですが。
僕は将来自分に関わる人が、僕の病気で迷惑がかかるのであれば、その方が今肉を食べないことよりも辛いと思っています。
価値観の違いと言われればそれまでですが、病気の人をみてそう思っているのですから、自分の中ではある程度納得して意思決定をしているのです。
つづく
▶︎ #けいたの栄養学バックナンバー
【大切な人のための食事】
【炭水化物ダイエットの落とし穴①】【②】
【食物繊維と大腸の関係性①】【②】
【たんぱく質神話①】【②】【③】【④】
【日本の食品安全神話はすでに崩壊】
【カルシウムと骨折①】【②】
【カロリーを気にしては痩せない①】【②】
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【野菜の食べ方講座 復習編】
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