けいたの栄養学【カルシウムと骨折②〜吸収はゆっくりがいい】

前回に引き続きカルシウムの吸収について。

けいたの栄養学【カルシウムと骨折①血中濃度が高ければいい?】

2020年1月21日

カルシウムを効率よく吸収するためには何に気をつけたらいいのかについて。

けいた
この記事を書いているのは、看護師歴10年ちょっとの者です。
普段は、専門看護師、心臓リハビリテーション指導士として働きつつ、料理や栄養の知識なんかをInstagramやブログを使って発信しています。「はじめまして」はこちらから。

 

□骨を作る以外のカルシウムの役割

ここで問題なのはやはり動物性食品です。
動物性たんぱくや加工食品の摂取は身体を酸性に傾けます。
それにより酸性に傾いた血液を中和するために多くのカルシウムが血中に動員されます。

そのカルシウムの出発点がどこかというと、言うまでもなく「」です。

いくらカルシウム濃度の高い動物性食品を摂っても、動物性食品を摂りすぎると一緒に排泄されてしまいます。
もしくはカルシウムを摂取しても吸収が間に合わないものや、余分なものはそのまま腎臓を通って排泄されます。
ちなみにこれが尿路結石の原因の1つです。

つまり、カルシウムを摂取するために、食べた動物性食品のせいで、結果カルシウムが動員されて、
本来の役割、目的(ミネラルにはたくさんの役割があります)を達成できず排泄している可能性があるのです。

 

□余分にならないように摂取する

そして大切なのが吸収されたカルシウムを正しく貯蔵するために必要なのが「活性化ビタミンD」なのですが、
これもデリケートな代物で、血中のカルシウム濃度が高いと、活性化ビタミンDの活動が低下し、
多くのカルシウムが排泄へと導かれます。余分だと判断されるわけです。

そしてもう1つ。動物性たんぱく質の摂り過ぎはビタミンDの活性化ビタミンDへの転換を阻止するというとんでもなく余計なことをします。

まとめると、活性化ビタミンDのレベルは、
動物性たんぱく質の摂取と血中カルシウムが高濃度であることの両方によって低下してしまう、ということになります。

したがって、牛乳などの動物性たんぱく質から骨を強くするためにカルシウムの摂取は難しい可能性があるということです。

 

□カルシウムの良い摂り方の可能性

実は、動物性たんぱく質を多く摂る民族には、多発性硬化症のような難病が多いとの関連も示唆されており、
昔から日本やノルウェーのようなビタミンDを多く含む魚を食べる地域では、牛乳の摂取量が低く、それに伴う病気の罹患率が低いと言われています。

つまり、植物ベースの食事(野菜、果物、海藻)や小魚などの骨ごと摂取できる食物からであれば消化吸収に時間をかけ、効率よく骨に供給できるのではないかと考えられます。
動物性たんぱく質や脂肪を注意する理由がまた1つ増えました。

カルシウムのようなミネラルも、糖質や塩分と同じで消化吸収はゆっくりさせる。
これは健康のための「急がば回れ」なのかもしれません。

つづく

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