糖質や血糖値のコントロールが出来ないことによる怖さは以前にも何度か書いていますが,
糖質制限ダイエットのところをまた少し更新していきたいなと思います。
細かいところは端折りますが、
糖質ダイエットの効果は体重減少という点では実際にあります。
でもその効果と引き換えに差し出しているものが何かを僕らは知らなければいけないと思っています。

Contents
□糖質制限による体重減少の理由
糖質は重要なエネルギー源として身体に蓄えられます。
身体に蓄えられる時、簡単に言うと糖質は2つ水分と結びついています。
エネルギーとして使用された糖質と共に結びついている水分が糖質の倍量排泄されることになります。
それにより、貯蓄されたものが無くなることで1〜2kg減量されます。
超短期的に体重だけ落とすならこれほど効率的な落とし方はありません。
しかし実際の体重の基となっているものは筋肉と体脂肪になります。
糖質が足りない状態だと身体優先的に筋肉のタンパク質を壊して糖質に変えようとします。
そのため糖質制限を続けることで体重も減り続けると同時に身体の線も細くなります。
筋肉はとても重たい臓器なので体重の減りもしっかり感じられると思います。
□筋肉を失った影響
さてするとどうでしょうか?
もともとの脂肪のつき方にもよりますが、
筋肉という支えを失った身体は体内の内蔵や脂肪を支えられなくなり、
皮下脂肪がぽよぽよし、姿勢が悪くなり下腹部の出っ張りが余計に気になったりするかもしれません。
筋肉のない身体は疲れやすく、抵抗力が落ちてしまうので風邪も引きやすくなります。
良いこと無し。
これも以前から言っていますが、
皆さんが想像する理想のダイエット効果はモデルさんのような背筋がシャンと伸びたすらっと体系ではないですか?
適度な脂肪とそれを支える筋肉がそれを可能とします。
体重はその指標の1つでしかなく、それだけを評価してダイエットをすると余計に体型維持が難しくなります。
□結局過剰も制限もNG
だからといって余分な糖質のとり過ぎは中性脂肪の増大になるため注意が必要です。
とり過ぎてもとらな過ぎてもだめ。
難しいですね。
ダイエットの専門ではないのですが、
適度な食事と適度な運動で必要なエネルギー供給と消費が出来ること、
筋肉を程よく使って維持することがいいダイエットの基本であることは間違いないですね。
普通の人はそれくらいの気持ちでいいと思います。
それくらいの方がストレスを貯めすぎないダイエットになるでしょう?
参考文献
健康づくりのための運動の科学 (はじめて学ぶ健康・スポーツ科学シリーズ)柴田真志(編)他(2012).化学同人.
▶︎ #けいたの栄養学バックナンバー
【大切な人のための食事】
【炭水化物ダイエットの落とし穴【①】【②】【③】 【④】
【食物繊維と大腸の関係性【①】【②】
【たんぱく質神話【①】【②】【③】【④】
【日本の食品安全神話はすでに崩壊】
【カルシウムと骨折【①】【②】
【カロリーを気にしては痩せない【①】【②】
【栄養バランスの本当の意味】
【食材を選ぶ目を養う】
【良い食事の選択は味覚の育成から】
【野菜の食べ方講座 復習編】 【短編】
【体重が減るとスタイルが悪くなる】
【動物性たんぱく質のおさらい】
【糖尿病の人が太っているとは限らない】
【美味しく安全なコーヒーの飲み方【①】 【②】
【歳をとることと食事〜糖化現象と老化現象】
【コレステロールが高いという意味】
【朝ごはん食べる?食べない?で重要なこと】
【完全栄養食のススメ〜使い方で健康も生活も整う?】
【食を通した子育てを学ぶ】