食物繊維は大腸を救う?
だれもが1度は耳にしたことがあるでしょう食物繊維。
おそらく便秘の予防や改善というところで健康に良いくらいの知識止まりの方が多いのではないでしょうか。
僕ら医療者は患者さんに説明する際、もう1歩踏み込めるといいなと思っています。

普段は、専門看護師、心臓リハビリテーション指導士として働きつつ、料理や栄養の知識なんかをInstagramやブログを使って発信しています。「はじめまして」はこちらから。
Contents
□食物繊維とは
食物繊維の役割は大きく分けて2つ。
・不溶性食物繊維によるデトックス効果
・水溶性食物繊維による整腸作用
です。少しくわかりやすくお話ししていきます。
食物繊維と聞いてイメージするのは、きのこやごぼうに含まれる不溶性食物繊維の方ではないかと考えます。
こちらは腸管内の老廃物を吸着させて排泄する役割を持ちます。
ただ食べ過ぎるとカサばかりが増してしまい便として停滞してしまう場合があります。
適度な水分や良質な油の補充が不可欠です。
そしてもう1つの水溶性食物繊維。
こちらは海藻やコンニャク、リンゴに多くに含まれるもので、
主に食べたものをゲル状に包み込みながら運び、そのまま善玉菌のエサになることで整腸作用を促し、
そして便として排泄されやすくなります。
それぞれのバランスがよく、なおかつ十分摂取できた場合、腸内環境が整えられると考えられています。
□食物繊維を含む食材について
具体的な食物繊維多い食材をラインアップしときます。
引用は木下あおいさんの「美人は「食べて」綺麗になる。~この栄養素があなたをつくる~」より。
医療者ではありますので、食事や栄養に関するエビデンスが重要であると考えています。
と同時に、食事に対する姿勢を教えてもらった本でもあります。
・大麦、オーツ、キノコ類(β-グルカン)
・リンゴ、柑橘類の皮、熟したフルーツ(ペクチン)
・コンニャク(マンナン)
・オクラ、モロヘイヤ、つるむらさき、山芋、なめこ(ムチン)
・寒天(アガロース)
・昆布、ヒジキ、ワカメ(アルギン酸)・海草類(カラギーナン)
・穀類、とくに米ぬかや小麦のふすまなど穀類の外皮(セルロース)
・穀類、とくに米ぬか、小麦の胚芽、そばの種子、とうもろこしの外皮、納豆などの豆類(ヘミセルロース)
・ゴボウ、豆、チョコレート、ココア、切り干し大根(リグニン)
・エビ、カニの殻(キトサン)
・納豆、オクラ、山芋、なめこ(コンドロイチン硫酸)
つづく
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