たんぱく質を摂取しようとするとどうしても脂や塩分を取り過ぎてしまいます。
かといって、低たんぱく食は筋肉を減らしさまざまな不調を引き起こしかねない。では、どのようなたんぱく質を摂取すればいいのか、
本当の良質なたんぱく質とはなんなんでしょう。
前々回までの炭水化物ダイエットの怖さの中で、たんぱく質の怖さにいずれ触れる、という話をしました。

普段は、専門看護師、心臓リハビリテーション指導士として働きつつ、料理や栄養の知識なんかをInstagramやブログを使って発信しています。「はじめまして」はこちらから。
Contents
□たんぱく質の「質」
そもそも身体に「良質」なたんぱく質ってなんでしょうか。
第1の「質」を決める大事なものは、「必須アミノ酸を不足なく摂取できる」ということ。
8つあるその必須アミノ酸が1つでも欠けると、体内のたんぱく質の合成が滞ってしまいます。
本来、身体の中で消化されたたんぱく質がアミノ酸となって吸収されます。
(例えば、コラーゲンも全部分解されて吸収されるので、例えばコラーゲン鍋を食べても、コラーゲンがそのままの形でたくさん体に入るわけではありません)
それらが体に吸収された後、様々な組織で再びたんぱく質に効率よく合成されるために、
必要とされる正しい種類と正しい量のアミノ酸を与えてくれるもの。
それがたんぱく質の「質」決めるものであると言えると思います。
□人が選択してきたたんぱく質
さて、ではそれは一体どんなものを食べれば良いのでしょうか。
「質」だけをみた場合の極論は「人肉」です。
しかしそれは実質無理なので、
私たち人類は「人類以外の動物」を食べるというセカンドベストなたんぱく質を摂取してきたわけです。
そんな中でも、アミノ酸の種類や量等を鑑みたとき良質と呼ばれてきた動物性たんぱく質の代表が卵や牛乳ですね。
では、僕らは動物を食べるしかないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。
食用植物は「単体」では十分な必須アミノ酸を得ることは難しい場合がありますが、
植物食品群「全体」としては、必須アミノ酸のすべてを含んでいるので安心してください。
次回以降もたんぱく質の質のいい食事関して話していきます。
つづく
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